スタージョッキーふるさとの唄
1952年(昭和27年)に開局した文化放送は、その当初から多くの落語番組を放送してきた。<br>
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落語の高座を中継放送する演芸番組が中心だが、その一方で、落語家をパーソナリティに据えたトーク番組も、ずいぶん放送されている。<br>
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この録音は1965年(昭和40年)8月に放送された「スタージョッキー・ふるさとの唄」。有名タレントが、思い出ばなしを語り、曲をかける10分間で、平日の帯番組であった。記録には8月2日~7日の放送とある。今回の配信ではトーク部分をつなげて一本にしている。<br>
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志ん生は1961年に脳出血で倒れ、リハビリの甲斐あって復帰を果たしたが、倒れる以前と以降では口調に違いがある。この録音は病後のものであり、ヒアリングしにくい部分が多いのはそれゆえである。それでも、志ん生が遠い記憶のなかから、昔の神田祭や不忍池、浅草六区の「いかもの商売」について語っているのは楽しい。<br>
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震災で焼けたあと、仮普請の遊廓で遊んだというのも、いまのラジオでは考えられない内容であろう。志ん生の芸の記録であり、明治、大正時代に関する生きた証言でもある。<br>
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神田祭<br>
ちりめんの浴衣の揃を誂えた 祭りが済むと破く<br>
万惣のところに川が有り、そこで破く<br>
神輿を担ぐのに水盃をした<br>
神田生まれ<br>
不忍池<br>
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汽車に乗った人 山を避けていく<br>
昔の浅草 活動写真 新世界<br>
烏賊 巨大な烏賊<br>
鉛のメンコ<br>
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吉原震災 借り宅 原っぱに女郎や<br>
隅田川<br>
緋鯉と真鯉の主 三亀松と一緒に<br>
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女房のもってきたものを売り払い 笹塚<br>
夜は歩けない 笹ばかり<br>
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https://rakugo.ch/play/252
2018-09-21T12:00:00+09:00